私は、朝起きるとまず、コーヒーを沸かし、パソコンのスイッチを入れます。
癖というか毎朝の決まりごとというか、習慣ですね。
習慣と言えば、日曜日に一般の会社はほとんどお休みです。これも日本の一般的な習慣ですね。
私が住む広島では、お盆にお墓にカラフルな灯籠を立てて、よその人に珍しがられるのですが、これもこちらでは普通の習慣です。
あれ?なんか言葉が変? 言いながら自分でちょっと違和感を感じました(笑)。
習慣ってよく使いますが、似た言葉で「慣習」「風習」ってありますよね。
日曜が休みなのは「習慣」「慣習」どっちだろ?
お盆にカラフルな灯籠を立てるのって「風習」の方が合わないかなぁ? なんとなくそんな気がします(^_^;
似た言葉を、その違いを理解せずに、気分で使っていたような気がします。
ちょっと恥ずかしいですね。
その辺をあらためて調べてみたのでお伝えします。ちゃんと使い方の違いがあるんですよ。
「習慣」の意味と使い方
やっぱりまずは辞書を引かなきゃ、ですね。まず「習慣」をネット辞書で引いてみましたら…
(1)長い間繰り返し行ううちに、そうするのがきまりのようになったこと。「早寝早起きの習慣」
(2)その国やその地方の人々のあいだで、普通に行われる物事のやり方。社会的なしきたり。ならわし。慣習。「盆暮れに贈り物をする習慣がある」
(3)心理学で、学習によって後天的に獲得され、反復によって固定化された個人の行動様式。
となっています。
他の辞書も調べましたが、習慣は「主として個人的に」「繰り返し行なって慣れていること」です。
自分なりの決まりごととか、自分がほぼ無意識に、自動的に行っていることに使われます。
団体にも使われますが、やはり個人のイメージが強い言葉です。
「癖」も習慣の中に入れられることがあります。
こんな形で使います。
例:新しく入ったサークルの習慣に慣れる
「慣習」の意味と使い方
同じく「慣習」をネット辞書で引いてみました。
(1) ある社会で古くから受け継がれてきている生活上のならわし。しきたり。「古い慣習を破る」
(2)慣れること。習慣となるようにすること。
他の辞書も調べましたが、慣習は「特定の地域や特定の社会の中で」慣れ認められたことを言うことが多いようです。習慣が個人のことを言うのが多いのに比べ「集団」とか「業界」とかのイメージが強いんですね。
例えばこういう使い方になります。
例:この国では豚肉を食べることが禁止という慣習がある
習慣をひっくり返しただけでもだいぶ違うんですね。
「風習」の意味と使い方
風習はもともと「風俗習慣」の略です。ただ、「慣習」もデジタル大辞泉で「風俗習慣」と書いてありますし、辞書によっては慣習と同義に書いてあるものもありました。
風習と慣習との線引きはあいまいなようです。
風習も慣習も、特定の地域社会の中で長く決まりごとのようになっていることを表わしますが、慣習が生活に密着したことを言うのが多いのに較べて、風習は主として伝統行事や歴史的・風俗的な場面でよく使われます。
慣習よりも、かなり古くから伝統的に行われていること、他の地域ではやや特殊なことを指すことが多いようです。
例えば
例:この村では昔からのこんな不思議な風習が残っています。
冒頭でお話しした広島のカラフルな盆灯籠の例は、「風習」が正解ですね。
でも慣習も間違いではないと思います。
△お盆にカラフルな灯籠を立てるのが、広島では普通の慣習です。
○お盆にカラフルな灯籠を立てるのが、広島では普通の風習です。
という感じですね。
スティーヴン・コヴィー博士の有名な著書『7つの習慣』。 これも個人向けの啓発書だからこのタイトルですが…
『7つの慣習』⇒なにかの業界の裏話みたい?
『7つの風習』⇒ちょっとミステリアス?(笑)
似た言葉でも意味を知ると面白いですね。勉強になりました。(^.^)
コメント