このブログに大腸がんの症状や検査についていろいろ書いてきましたが、そういえば内視鏡検査の体験談って書いていませんでしたね。
「大腸内視鏡検査は大切だろうけど、痛みが強いんじゃないの?苦しいんじゃないの?」と、不安に思われているあなたへ・・・
そのお気持ちはよくわかります。でもそんなに怖がることでもありませんよ。
私が実際に体験した検査の様子をお話ししながら、痛みの原因やその他注意したいことなどをお伝えします。
※なお、大腸内視鏡検査は各病院で多少のやり方の違いがあります。私の場合とあなたが行こうと思う病院とは異なる可能性がありますが、ご承知おきください。
まず、私の大腸内視鏡検査史を(笑)
本題の前に、私の過去の大腸内視鏡検査の歴史を簡単に書いておきます。
平成13年 前年の秋、姉が大腸がんで他界。
それをきっかけに初めての大腸内視鏡検査を受けました。
医師からは「5年ごとに検査してください」と言われました。
平成18年 2回目の大腸内視鏡検査。
平成23年 3回目の大腸内視鏡検査。
平成28年 4回目を受けなくてはいけない年になりました・・(^_^;
病院は広島市内の某総合病院。ずっと同じです。人間ドックはほぼ毎年そこで受けています。
大腸内視鏡検査を最後に受けてからまもなく丸5年。そろそろまた検査をしなくてはいけません。でも大事なことですからね、受けますよ!
大腸内視鏡検査は痛い?その原因は?【通常の場合】
あなたの一番の関心はここでしたね(笑)。
痛みや苦しさがあるかないかと言えば、正直やっぱり「あります」。
私が思う検査中のしんどさは以下の2点です。
1)検査中のガスによる不快感
内視鏡では腸の中を見やすくするために炭酸ガスを噴き出しながら検査をします。そのガスの影響で、おなかの中から押し上げられるような、すごく張った感じになります。痛みとは少し異なりますが、これがなんとも苦しく、不快です。これは強くなったり弱くなったりしながら、検査中続きます。
2)チューブが角のところを通過する時の痛み
大腸は大ざっぱに言えばカタカタのコの字のようになっていますが、その角の部分・・上行結腸から横行結腸へ曲がるところ、そして横行結腸から下行結腸へ曲がるところ。その2箇所が、やはり内視鏡検査のチューブで押される感じがあります。(特に最初の方が強いように思います)
お腹の奥から強い力で押されている感じ・・実際にそうなんですが(笑)・・・これが正直、痛いです。
担当医の方も、もちろんそこはわかっていて「ちょっと痛いですよ」と言ってくれます。なので心の準備はできるのですが、やっぱり痛い(泣) 正直ここはこらえどころです。時間的にはわずかですから。
最初肛門に差し込むのは、やはり変な気分ですが(笑)格別な痛みはありません。胃カメラが喉を通る時に比べれば全然楽です。他には特に痛みやしんどいことはありません。
通常程度の「痛み」「苦しさ」は、以上です。これは残念ですが多かれ少なかれあることです。(上手な先生だと比較的少ないと思います)
次の章では通常ではない痛みがあるケースを挙げてみます。
大腸内視鏡検査は痛い?その原因は?【特に痛みが強い場合】
1)担当医の技術不足
やはり経験豊富な医師、丁寧な医師の方が痛みは少ないはずです。各病院の上手下手を調べるのは難しいですが、なるべく評判をチェックしてからかかるようにしてください。
2)高齢の方
高齢になってくると腸の力が弱くなりだらんと伸びやすくなります。そのことでお腹が張ったような痛みを感じやすくなると言われています。
3)体質
腸の一部、特にS字結腸が長い人では、そこで内視鏡が入りにくくなる場合があるようです。そのためチューブで押されて痛みが出る場合があります。
4)検査中に内視鏡が腸壁を傷つけてしまった場合
滅多にないし、あってはいけないことですが、ごくまれに検査中に内視鏡で腸壁を傷つけてしまうことがあります。これはもちろん医師がすぐに処置にかかるはずです。
5)大腸がんがすでに腸管を塞いでいたような場合
私の父がそうでした。診てもらった時にはすでに腸閉塞を起こしかけていたそうです。こういう場合に入らないのに無理に内視鏡を押し込めば当然痛みが生じると思われます。
6)極度の緊張により体に力が入り、腸が押さえられるような形になった場合
まれにこういうことで内視鏡が入りにくく、痛みを感じることがあるようです。内視鏡は決して怖いものではないので、深呼吸をし、リラックスすることが、楽な検査に繋がります。
ここに挙げた6つの項目はどれも通常ではあまりないことです。必要以上に心配することはありません。もし気になることがあれば事前にしっかり医師に伝えるようにしましょう。
鎮静剤や麻酔は使えるの?
麻酔はしない病院が多いようです。私が行っているところでは基本的に麻酔はしません。鎮静剤の注射はされます。ただし私がネットで調べたところ、麻酔をする病院もあるし、いろいろですね。
麻酔をしない病院が多いのは、麻酔の危険性もさることながら、万一検査中に問題が起きた時、患者さんの反応がないことで医師が気付かないことを避ける、ということが大きいようです。
患者さんが強く希望されたら麻酔を使用する病院、検査中ずっと点滴をして様子に応じて麻酔を使うという病院もあるようです。(私は検査中に点滴を受けたことはありません)
ここはあなたのご希望を病院に伝え、また病院側の考え方も聞いて、よく相談されてください。
でも、痛い苦しいと言っても麻酔が必要なほどではないと思いますよ。
検査の時間は?
私の場合、毎回だいたい15分くらいです。
ちょっとしんどいですが、我慢できない時間ではありませんよ。
ただ、これは検査中にポリープ切除などが無かった時の場合です。
内視鏡検査のメリットのひとつは、検査中に小さい大腸がんやがん化する可能性のあるポリープが見つかった場合、その場で切除できるということです。ポリープの様子や数にもよりますが、切除が入った場合は30分〜1時間、あるいはそれ以上かかることもあるそうです。また、ポリープを切除した場合、一泊入院となることが多いようです(兄の場合がそうでした)。
大腸内視鏡検査のもう一つのしんどさ・・下剤
私は、実は検査そのものよりこっちがしんどいんじゃないかと思っているのが、検査前の下剤です。
少し長くなってしまいましたのでこちらは別記事にしました。よろしければご覧ください。
以上、検査の時の痛みと苦しさ、その原因について書きました。あなたを怖がらせてしまったかもしれませんね、ごめんなさい。
でも検査が終わってしまえば、正直、どうってことなかったという印象です。
大腸がんは無言のまま、長い時間をかけて腸に巣くってきます。便に異常を見つける頃にはだいぶ進んでしまっています。
治療の進歩でかなり治る病気にはなってきましたが、まだまだ怖い病気です。それを思えば検査のちょっとの苦しさつらさは我慢できるのではないでしょうか。
もちろん検査そのものも年々改良されています。検査に伴う痛みも減っていくことと思います。どうぞきちんと内視鏡検査をされて、安心を手に入れてくださいね!
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