このブログではしばしば私の失敗談を書いておりますが・・
また、やっちゃいました。。。(^_^;
今度は言葉の間違いです。
インターネットに上げた文章に間違いがありました。
指摘してくれたのは遠く離れたところに住む兄。「お前の文章、1箇所、言葉を間違って使っているぞ」と。ありがたいものですね。
たった1文字ですが、意味がまるで逆になるような冷や汗ものの間違いでした。
今日は私が失敗したことをお話ししつつ、間違いやすい日本語について書いてみたいと思います。
私がやった間違い
タイトルにもしましたが、私が間違った言葉は「役不足」という言葉です。
4か月ほど前、ある会社からお仕事の話をいただき、お受けした時に書いたものです。
「私のような者が御社のお仕事をやらせていただけるのは光栄です。」という気持ちで書きました。
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このようなお話を頂戴しまして
私ごときが、と役不足に身が縮みますが、
私でも皆さんのお役に立てるのなら・・と思いまして
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え? おかしくないよって??
私も何度も読み直したのにその文章を書いたということは、おかしくないと思ったということですよね・・・。
「役不足」の本当の意味は?
ネット辞書で調べてみました。
やく‐ぶそく【役不足】
[名・形動]
1 俳優などが割り当てられた役に不満を抱くこと。
2 力量に比べて、役目が不相応に軽いこと。また、そのさま。「そのポストでは―な(の)感がある」
元々は役者さんが、「自分はもっといい役ができるのに」と「不満を感じる」言葉なんですね。
謙遜して言うのとは全く違いますね(汗)(^_^;
本来の謙遜の意味では「力不足」を使うと書いてありました。
早速こちらも辞書で引いてみました。
すると・・・
ちから‐ぶそく【力不足】
[名・形動]与えられた役目を果たすだけの力量がないこと。「落選は私の―によるものだ」→役不足2
なるほど!そうなんですね!
私も、そういう謙遜の気持ちを示したいなら「力不足」と言わなければいけませんでした。
「役不足」じゃ、まるで逆じゃないですか!
そちらの仕事じゃ俺の才能がもったいないよ、という意味になって、すごく偉そうなことになってしまいます。
この私のコメントは仕事先の会社のホームページに書かれていたのですが、すぐにそちらの会社の担当の方にお伝えし、「力不足」に修正していただいたのは言うまでもありません。
辞書にはこんな補足も書いてありました。
そうか・・・私と同じように使ってしまう人が半数以上もいるんですね。こりゃ勘違い言葉の代表選手の一つかもしれません。
言葉は時代で変わる・・とは言いますが
以前書いた「三寒四温」の記事で、元は冬の季語だったのが、時代を経て今では春先の言葉になっているというようなことを書きました。
実際、言葉というのは長い時間の中で本来の意味が変わっていくことがあります。それはそれでいいのではと私も思います。
とはいえ、今回の「役不足」の間違いは明らかな間違いですから、そのままにはできませんでした。
他にもあるある、間違いやすい日本語!
勘違いして使われている言葉はたくさんあります。そんな中から4つほどピックアップしてみました。
ずるい、卑怯というような悪い意味で使われますが、「一時しのぎ、中途半端な」の意味で、本来、悪い意味合いはありません。
【陳腐な】
ありきたりでつまらないという悪い意味で使われますが、ありきたりは合っていますが、「使い古された」とか「型にはまった、よくある」という意味で、これも本来そこまで悪い意味の言葉ではありません。
【愛想を振りまく】
これもつい言いそうなのですが、振りまくのは「愛嬌」です。愛想は人当たりの良さを指しますが、「愛想がいい」「愛想が悪い」「愛想をつかす」「愛想笑い」という使い方になります。
【(スピーチなどした際に)ご拝聴くださり、ありがとうございました】
「拝聴」は「拝見」「拝読」と同じように、へりくだった言い方です。聞かせていただいた、というニュアンスになるので、聴いた人をへりくだらせた?下位に見た言い方になります。正しくは「ご清聴くださり」ですね。
先ほども書きましたが、私自身は、言葉が時代によって変わっていくのも自然という気がしています。
少し変な使い方と思われていた言葉も、それが日々徐々に人々に浸透し、認められていくのもありかなと思います。
しかし、今回の「役不足」は本来の意味と真逆ですし、ある意味先方の会社に対してずいぶん失礼な言い方をしたことになります。
こういうものはやはり気をつけて使わないといけない・・と思います。
日本語、難しいですね。でもなるべくきれいで正しい日本語を使いたいものです!
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