とんど?どんど?小正月のお焚き上げの正式な呼び名は?

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お正月も終わり、1月14日15日・・いわゆる「小正月」の頃、全国的に「とんど」というお焚き上げの行事が行われます。

竹を大きくやぐらに組み、正月に使った門松やしめ縄、そして古い御札、書き初めなどを置いて火をつけます。

お正月に迎えた神様をお送りする意味もあり、家内安全や一年の無事を祈る祭事でもあります。

環境への配慮もあり、とんどは徐々に減っているようですが、私の住む広島では昔から盛んで、今でも市内の各神社や町内会で行われるし、少し田舎の方では田んぼで行われたりもします。

私ももちろん何度も見ていますが、暗くなった中に大きく炎が上がるのは、本当に荘厳で神妙な気持ちになります。

とんどの炎
饒津神社(広島市中区)のとんどの炎

あなたのお近くでも、同じようなお焚き上げ神事、きっとありますよね?

ところでこの行事、広島では「とんど」というのが普通なのですが、地方によっては「どんど」と言ったり「どんと」と言ったりします。

マッキー

正式な言い方ってあるのかな?

他にどんな言い方があるんだろ?

そんな疑問が湧いて、いろいろ調べてみました。

目次

小正月のお焚き上げの正式な呼び名は?

いろいろな地方の小正月の資料を見たのですが・・・

「とんど」も「どんど」も「どんと」も全てが正式、全て正しい、が正解でした。方言と一緒で、単に地方によって違うだけのようです。

・・気を持たせてすみません。m(__)m

それにしてもこの「とんど」、調べれば調べるほど、違う呼び名がものすごく多いことに驚かされました。

次の章では他にどんな言い方があるのかをお伝えします。

とんど、他にどんな呼び方をされているの?

この動画は広島護国神社のとんど祭りのものです。広島のとんどは夕方から始まるものが多いように思いますが、広島護国神社は昼間に行われます。

広島護国神社のとんど祭り(2013年1月15日)

地方によっても、いろんな違いはあるかと思いますが、「竹や藁をやぐらに組み、正月に使った門松、しめ縄、御札などを燃やす」というのは概ねどこも同じようです。それでも違う呼び方がとても多いのは興味深いです。

マッキー

ざっと挙げてみます。

「とんど」広島県、岡山県、関西各県に多い。

私の住む広島ではこれです。うちの方では、「とんど焼き」もあまり言いません。
ただ「とんど」というのが一般的。「とんど祭り」は言います。

「とんど焼き」は近畿地方から中国地方にかけ、広く使われます。
 
 
「どんど」「どんと」は関東以北に多いようですね。

「どんど」関東、東北、岡山の一部、四国

「どんど焼き」関東、東京、東北、北海道

「どんと」「どんと祭」宮城県

「さいと焼き」神奈川県の一部

「さいの神」「歳の神」東北

「左義長(さぎちょう)」近畿、北陸地方の一部

「おんづろこんづろ」富山県の一部

「三九郎(さんくろう)」「三九郎焼き」長野県の一部

「道祖神祭り」長野県野沢温泉など

「鬼火焚き」「ほんけんぎょう」九州
 
 

マッキー

まだまだありますよ!

「どんだら焼き」「どんどん焼き」「どんどろ祭り」「おんべ焼き」

「御柴灯(おさいとう)」「さいとう焼き」

「鬼火たき」「鬼すべ」「鬼ばしり」「吉兆さん」

「とうどうさん」「ほじょり」「ほうじょり」「かあがり」

「かんがり」「かんがりや」「あわんとり」「かんじょ」

「さぎっちょ」「どんどや」「とんどさん」

「ほっけんぎょう」「やははいろ」

「グロ」「チャッキラコ」「ヘトマト」

「ホンダレ」「ホンヤリ」「ワーホイ」・・・

ここまでくると、とても同じ行事と思えませんね(笑)

あなたのお住まいの方ではなんと呼んでますか?
 
小正月の火祭りがなぜここまでいろんな呼び名に変わり広がっていったのかは、調べてもよくわかりませんでしたが、それだけ多くの地域、小さい村々の間にまで、隅々に伝わっていったといえます。

日本人の正月の歳神様信仰や、火への信仰がとても強かったということなのだと、私には思えます。

珍しいとんど祭り

調べる中で、珍しいと思ったとんどを3つご紹介します。

能登原とんど(福山市)

広島県福山市郊外、沼隈町能登原の「能登原とんど」は華やかに飾り付けられ、地域を練り歩きます。さらに小学校に集まってグラウンドでぶつかりあうという独特の風習です。これはほとんど神輿・・・いわゆる喧嘩神輿ですね。
こういう、形を変えたとんども各地に残っています。

曳きとんど(赤穂市)

兵庫県赤穂市坂越・鳥井町に伝わっている「曳きとんど」。江戸時代中期から長く続いていたものが、この29年間途絶えていたそうです。今年それが復活したというニュース動画がありました。
曳いた後で火をつけた光景は私もよく見ているとんどの様子ですが、三味線や太鼓や歌に合わせて、というのは驚きです。

墨付けとんど

島根県松江市片江町の「墨つけとんど」。顔に墨を塗ってもらうことで、その年は病気もなく、海難にも遭わないという、変わったとんど。墨が多ければ多いほど御利益があるとか(笑)。映像では海を渡ったりして、これも独特のお祭りですね。


 とんど祭りは、火事の心配や環境が汚染されるなどの声も一部にあるそうです。

ですが古くから日本人がずっと大切にしてきて、これだけいろんな呼び名で呼ばれるくらい全国に浸透している行事です。

そういうものはこれからも大事に残していきたいなと私は思います。

マッキー

あなたのお近くのとんど、どんどのこともぜひ教えてください!


とんど祭りが広島で見られる場所、とんど祭りの由来や意味についてはこちらもどうぞ。

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