秋が立つと書いて立秋。暦の上ではここからが秋となります。
2023年の立秋はいつなのか?その頃どんな行事があるのか?など、立秋に関する雑学を集めました。
京都の立秋を写した素敵な動画があったので掲載させていただきます。六道珍皇寺の六道まいりなどが紹介されています。
2023年の立秋はいつ?
まず、2023年の立秋はいつ?ということですが
2023年の立秋は 8月8日(火)です。
(参考:国立天文台 暦計算室 令和5年暦要項)
ちなみに2024年は8月7日(水)となります。日にちが微妙に変わってくるのは後述します。天文学的な話によります。
立秋の雑学1 そもそも立秋ってどういう日? 3つの定義とは
立秋はもともとを言えば、天文学から割り出されたものです。
立秋は「太陽が春分点から135度の場所を通過する瞬間」ということになり、その立秋の瞬間を含む日が「立秋の日」、さらに二十四節気で言えば、立秋という「期間」のことも言います。
「立秋」には3つの定義がある、ということになります。混乱しますね(笑)(^_^;
- 1.「瞬間」としての立秋
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天文学的に、立秋は太陽黄経が135度になった瞬間のことを言います。(太陽黄経については次の項でお伝えします)
今年2023年の夏至の瞬間は、8月8日(火)午前3時23分が立秋の瞬間です。(参考:国立天文台 暦計算室 令和5年暦要項)
- 2.「日」としての立秋
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「立秋の瞬間を含む日」のことで、これが一般的に「立秋(の日)」と言われているものです。2023年は「8月8日(火)」です。
- 3.「期間」としての立秋
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二十四節気で「立秋」の期間のこと。立秋の日から約15日間、次の「処暑」の前日までを言います。
※来年2024年の立秋は、2024年8月7日(水)午前9時9分です。
紛らわしいのですが、ひとつの言葉に「瞬間」「日」「期間」の3つの定義があるというのは面白いなと思います。
雑学2 立秋の日は一定ではない?
はい。年によって微妙に異なります。
「天球図」と呼ばれる図を描きましたのでご覧ください。
想像しにくいのですが、地球を中心として太陽がぐるっとまわりを回るイメージです。(かなり想像しにくいですね 笑)
旧暦では、春分点を0度として太陽の動く軌跡(これを黄道と言います)を24分割して、その角度で表わすことが多いのですが(これを太陽黄経 何度と言います)、それで言えば立秋は「太陽黄経135度」ということになります。
太陽が一周するのがぴったり1年ならいいのですが、実際には365.242…と、ぴったり365日ではないのでずれが起きます。それに伴って、「135度になる瞬間」も年によって微妙に変わることになります。
このため、立秋の日も年によって変わる可能性がある、ということになります。
多くの年で立秋は8月7日か8月8日です。しかし、1915年までは8月9日もありました。さらに、2072年からは8月6日もあるとのことですよ。
立秋の雑学3 アナウンサーの「暦は秋ですが、相変わらず暑い日が」は誤り?
この時期よくテレビで「暦の上では秋ですが、相変わらず暑い日が続いています」という言葉を聞きます。
これ、全くの誤りではないのですが、立秋は秋の季節の始まりですが、同時に暑さのピークとされていますから、暑いのは当然ということになります。
「暦の上では今日から秋。今日を境に少しずつ涼しくなっていくでしょう」とかそんな言葉の方が正しそうです。ただし、実際の暑さのピークはもう少し後になりますから、言い方が難しいですね(笑)。
残暑は厳しくても秋の雲が出てきたり、どこか秋の気配が感じられてくる時期でもあります。
立秋の雑学4 暑中見舞い・残暑見舞いはいつからいつまで?
暑中お見舞いですが、立秋の前日(大暑の期の最後)までが暑中見舞いとして出せる期間で、立秋を過ぎると「残暑見舞い」にするのが通例です。
また、残暑見舞いは残暑が厳しくても8月末までに先方に届くのが礼儀です。大事な方にはきちんと夏のご挨拶もしたいものですね。
立秋の雑学5 立秋の期間にはどんな行事がある?
特に立秋ということでの行事はほとんどありませんが、この時期には月遅れのお盆があり、墓参りや夏祭り、盆踊りなどが各地で行われます。
また、夏の甲子園・全国高等学校野球選手権大会はたいていこの立秋付近から始まります。
立秋の雑学6 梅雨明け宣言は立秋まで
この記事を修正している今日は2023年の7月7日です。今年は現時点でまだすごく雨が多く、梅雨明け宣言もほとんどの地域でまだ出ていません(沖縄では出たのかな?)
梅雨の真っ最中です。今年の梅雨明けはいつ頃になるのかな、と思います。
気象庁の梅雨明け宣言・・最近は「梅雨明けしたと思われる」というような言い方に変わりましたが、もし長梅雨になって、立秋までに明けない場合は梅雨明け宣言は出されず、「梅雨明けなし」のままになってしまうのだそうです。ちょっとびっくりですね。
立秋の雑学7 立秋の期間の七十二候立秋の期間の七十二候
二十四節気の各期間をさらに3つに分けて、約5日ごとに七十二候というものが作られています。細か過ぎるので今ではあまり使われていませんが、味わい深いものがありますよ。
立秋の期間の七十二候はそれぞれ以下のように決められています。
- 初候(第1候)『涼風至(すずかぜ いたる)』
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涼しい秋の風が吹き始める頃。まだ暑い中に、ふと涼しい風を感じるという意味です。
- 次候(第2候)『寒蝉鳴(ひぐらし なく)』
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ひぐらしが、声高く鳴き始める頃。夕暮れにカナカナと響くその声に涼を感じる時がある、という意味。
- 末候(第3候)『蒙霧升降(もうむ しょうごう/ふかききりまとう)』
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深い霧が立ち込める頃。
終わりに
立秋は暑さのピークであるとともに、一日のどこかで秋の気配がちょっと感じられ、心地よくなる時期だったんですね。秋という言葉でちょっと勘違いしてしまいそうですが、なるほど、勉強になりました。
そして、こうして季節を深く知っていくことは、毎日をより楽しく暮らすことに繋がるな、とあらためて思いました。
今年の立秋には、そんな秋の気配を探してみたいと思います(*^^*)
よろしければ他の二十四節気の記事もご覧ください。
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