別居結婚のメリット・デメリットは?30年の別居婚から今私が思うこと

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結婚というものは、普通に言えば「愛し合った二人が新しく共に人生を歩んでいくこと」ということかと思います。そしてそこには普通「一つ屋根の下に住む」という意味合いも含まれていると思います。

もちろん結婚すれば一緒に住むのが自然です。ですが何らかの事情があって、一緒に暮らせない、という人もいると思います。

一人っ子の人も多い今は、結婚によってどちらかの家の名が絶えるということもあります。仕事や親の介護その他、何らかの理由で双方が実家から離れられないということもあるでしょう。

昔だったら「好きだけど別れる」という選択をした人たちも多いのではないかと想像します。

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実は、かつて妻と私が、事情があって一緒に住むことが困難で、なかなか結婚に踏み切れませんでした。

かなりの期間悩みましたが、いろいろ考えた末、第3の道というか、「結婚はするけど別々に住む」という「別居結婚」という形に進みました。

籍を入れて30年経ちますが、いろんな思いを持ちつつ今も別々に暮らしています。子どもはいませんが妻とはとても仲良しで、信頼し愛し合っています。

そんな私の人生経験をベースに、悩んでいる方には「別居結婚という道もあるよ」とお伝えしたいし、私が思う別居婚の良い点(メリット)悪い点(デメリット)みたいなことも書いてみたいと思います。

もし今あなたがそういうことで悩んでいらっしゃったら・・・

「深刻にならないで!大丈夫、きっと道は開けるから」と伝えたいです。(^-^)

目次

私たちが別居結婚になった理由

彼女との出会いと結婚に関わる問題点

彼女は千葉県、私は広島県の出身で、お互い東京の大学に行っていて、共通の知人があって知りあいました。

つき合い始めたのは私が24の時で、もうお互い60を超えましたから長いつき合いです(笑)。

東京でずっとお付き合いしていて、結婚も意識し始めましたが、一つ大きな問題がありました。彼女の家がお店をやっていて、その跡継ぎ問題があったからです。個人商店ですが20人以上社員さんを抱えるそこそこ大きなお店です。

彼女は2人姉妹の下で、お姉さんはすでに結婚して家を出ていました。

ご両親は当然、彼女にお店を継いでもらいたいと思われていました。彼女というと、ご両親やお店のことは気になりつつ、いまひとつお店を継ぐという決心もなかったと思います。

私は私で自分の仕事がありこの仕事で独立したいという夢もあり、可能ならいずれ故郷で暮らしたいという気持ちもありました。両親が高齢になってきたことも気になりました。

そんなことから、彼女のご両親との間に壁ができ、彼女はその狭間で悩んでしまう形になってしまいました。

彼女との結婚はあきらめようかと思った日々

当時、私もずいぶん悩みました。

全く別の誰かがお店を継いでくれたら楽になるのだけど、ご両親は娘に継がせることは譲れない感じでした。

自分が夢をあきらめてそちらに行けばいいと何度も思いましたが、そこにも踏み切れない自分がありました。

別れた方がいいのでは、とも思いましたし、実際、3回くらいだったか「もう別れた方がいいんじゃないか」と彼女と話しました。

  1. 私が自分の仕事を捨てて彼女の家に入る
  2. 彼女が家やお店を捨てて、私とともに暮らしていく
  3. きっぱり別れる

このどれかを選択しなくてはいけなかったのですが・・・

ずいぶん悩んだあげく、ついにどれも選べませんでした。

そしてそんな中・・・第4の選択肢「別居結婚」という考えが浮かび上がってきました。

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「100 100 0」の関係か「60 60 60」の関係か

昔の考え方は、結婚は女性が自分を捨てるものだった

昔の結婚の考え方は、多くの場合、女性がいろんなものを捨てて「嫁に行く」というものでした。

故郷を捨て親を捨て、きょうだいを捨て友達を捨て、仕事を捨て、まさに身ひとつで、だんな様方に飛び込む・・・それが当たり前と考えられてきました。

もちろん今はそこまで極端ではありませんが、地域とか人によっては残っていると思うし、そこまででないにそても、「女は子どもを産み育てるのだから仕事はそこそこに」という考えは今もあると思います。

「イクメン」「男の育児休暇」が話題になりますが、そもそもそういうことが話題になるくらい、そういうことが日常になっていないことの表われです。

無理することによる女性のストレスが心配

性格的に、新しいことにえいやっと飛び込める女性もいて、そういう方ならいいと思いますが、多くの女性は大きなストレスになると思います。
それはそうですよね。それが故に、マリッジブルーなどということも起きたりします。

片や男性側は何も変わらないで楽チンです。これっていわば、片方が100・片方が0の関係。

双方のご両親も満足なら「100(男性)100(両親)0(女性)」 の関係です。しかし、肝心な奥さまが0というのは絶対によくないです!

ではこれが別居結婚だとどうでしょう。

100点ではないけど、かなりを解決できる「別居結婚」

だんな様もちょっと寂しい、奥さまもちょっと寂しい、でもそれぞれに自分の住みたい場所で住み、自分の仕事をし、自分のリズム、自分のルールで生活します。それぞれの実家と思うように関係が作れます。

そこに無理やストレスはありません。

双方のご両親も、完全な満足感ではないですが、ある程度は満足します。

これが私が思う「60 60 60 の関係」です。

みんなが100%ではないけど、そこそこの満足が得られます

もしかしたら「70 70 70 」や「80 80 80 」にできるかもしれません。

誰かが誰かの犠牲になるという関係は絶対にいけませんよ。

それぞれが対等で、100点ではないにせよそれなりの満足を得、ストレスのなるべくない生活をする、それがとても大事だと私は思います。

あえて「棚上げする」勇気を持とう

問題から目を背けてはいけない、きちんと向き合わなくてはいけない、とよくいいます。

私も基本、そうだと思います。ですがそれもケースバイケースですよ。

さんざん考え、あれこれ行動してきて、それでも壁が越えられない。そんなこともあります。

いろいろやって、にっちもさっちもいかなくなった時、あえて「問題を棚上げする」のも勇気だと思います。

結婚でいえば、「これだけの問題があって、どうにもならない」となったら、その次には「悲しいけど別れようか」という話になるでしょう。極端な話「一緒に死のうか」などということもあるかもしれません。

いやいやいやいや・・・違います!!

そんなことを考えるくらいなら「難しい問題はいったん棚上げしましょう!」

・・・これだって大事な考え方ですよ。事情はいろいろだと思いますが、無理やり結論を急がなくても良いと思います。

今大事だと思うことを大事にする。人生シンプルにそれで良いはずです。

  • みんながそこそこの満足感が得られる「60 60 60 の関係」を目指す
  • にっちもさっちもいかなくなったら「結論を棚上げしても良い」。今を大事に
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別居結婚で起こり得るデメリット

別居結婚にはもちろんデメリットもあります。あるというより「起こり得る」というのもあります。

  • 子どもがいる場合は子どもとの関係をどうするか
  • 心が離れる可能性、思いがずれてくる心配
  • 電話代、交通費などの問題
  • 二重生活になるため、いろいろな家財道具がだぶってしまう
  • 浮気の心配
  • 互いの健康の心配
  • 急なことや大事な決断等でそばにいてほしいときに難しい

私たちは子どもに恵まれませんでした。子どもができていれば状況が変わった可能性は大きいです。子どもがいる場合は(子どもの年齢や人数にもよりますが)多くは母親側で育てるということになるのでしょうね。

費用がかかることや家財道具の無駄は、これはまぁ仕方のないところですね・・。

浮気は論外ですが、別居しているうちに心が離れてくる、考え方がずれてくる・・そんな危険性も確かにあります。
だからこそ、電話やメールなどでの普段のコミュニケーションがなにより大切になります。

ちなみにうちは、当然ですが二人ともスマホを「かけ放題」のプランにして、私が一括して支払い、家族割りもつけてもらっています。(*^o^*)

だんだん歳を重ねると、お互いの健康が心配になったり、何か大事な決断をするときにそばにいてアドバイスしてほしいというようなことも増えてきます。そこは自分自身今後の課題でもありますし、やはり遠からず一緒に暮らすことを考えないといけないと思うところです。

別居結婚をしてきて思う、メリット

前の章に書いたようなことがまさに別居結婚のメリットなのですが、ここで一度まとめておきます。

  • とりあえず、にしても「別れる」などの悲劇的な結論ではなく、前向きな結論が得られる
  • 男性女性関係なく、自分の自由な夢や考え方を持ち、大事にして生きていける
  • 相手を思いやる気持ちができる
  • ストレスがないので会った時に仲良くいられる
  • お互いの実家と100点ではなくてもそこそこ満足できる関係が可能(親の介護、環境など)
  • 寂しさはあるけれど、互いの愛情はずっと持っていられる

・・って素敵じゃないですか!!(*^o^*)

別居結婚を成功させる5つのポイント!

別居結婚を考えてらっしゃる方に・・・別居結婚を成功させるために、私からのアドバイスです。

  • 毎日の電話やメールを欠かさない
  • 隠し事はしない
  • 定期的にお互いの場所に行き、数日でも一緒に暮らす
  • 時々は一緒に旅行するなどの楽しみを作る
  • いつかは同居することを目標にする

私と妻が毎晩1時間半くらい電話をしていると言うと、友人たちは目を丸くします。

「よくそんなに話すことがあるなぁ」

「俺なんて、もう女房とほとんど会話ないよ」

奥さまとしては、旦那様にいろいろ話を聞いてほしい方が多いのではと思いますが、それでも「特にだんなと話すこともない」とおっしゃる方もちらほら・・・。

なんか、もったいないというか、寂しいですね・・。普段実際に共にいない分、毎日の出来事を話したり、いろんなニュースのことやらこの先のことやらで、1時間1時間半はあっという間に経ってしまいます。(*^o^*

そして「隠し事をしない」のも本当に大事です。

細かいことまで全部話すということではなく、基本的なこと、特に大事なことについては隠さない、という感じですね。これは私も気をつけています。

そして可能な限り、実際に一緒にいる時間を作ること、一緒に何かを楽しむこと(趣味でもいいです)、いつか同居することを目標にすることも大事だと思います。

ちなみに妻と私はランニング仲間でもあります♪

次が最後の章になりますが、少し法的なことなどを書いておきたいと思います。

法律や事務的なことの問題

民法上の問題

別居結婚を考える時に避けては通れないものが「民法」です。法律上では、「結婚したからには夫婦同居」が義務ということになります。

民法第七五二条(同居、協力および扶助の義務)
夫婦は同居し、互いに協力し、扶助しなければならない。

別居しているという理由で逮捕されるとか罰則があるとかいうことはありませんが、
例えば、別居を理由に離婚を請求できるということはあります。

基本は、一緒に住み、一つの生計で暮らすのが本筋です。別居結婚はあくまで壁を回避する、あるいは一時棚上げする手段と考えてください。
それでも大好きな人との別れを決断するよりはずっといいです。

時間が経てばいろんな事が変わってきて、壁がなくなることもよくあることです。(私たちの場合も、今は双方の両親が亡くなり、仕事もいろいろ変化して、状況が様変わりしました)

別居結婚での住民票はどうする?

法的に、婚姻届を出した後に住民票を別にすることはできます。

別居結婚というのではなくても、現実的に、単身赴任を命じられたとか、介護の関係、子どもの進学の関係など
一時的に離れて暮らすことはよくあります。

そのために、「住民票の世帯の分割」と「移動者の住民票の移動」を届けることになります。

住民票を変えれば地域の住民サービスを利用できたり、印鑑証明がとりやすかったりというメリットがある反面、選挙ができなくなることや、住民税が二重払いとなる危険性等、デメリットがあります。


ちなみに、私たちは住民票をわけていません。

奥さんが公的な書類が必要な時は随時私が取りに行っていますが、大きな問題はありません。

なので私は住民票を分けないでいいと思っていますが、気になる方は、市役所等にご相談してみてください。

最後に…結婚になんらかの障壁があり悩んでいる方へ

障壁や悩みも本当にいろいろですから、私が偉そうにどうこう言うことはできません。

ただ、よく言われますが「神様は乗り越えられないことは与えられない」というのはあると思います。

現在ある障害をひとまず棚上げし、次善の策を講じてまた状況が変化するのを待つ、というのも決して逃げではありません。本当に苦しいことの前では棚上げも一つの大きな良い方法です。

そして、「好きな人といつも一緒にいられない」ということを除けば、自分の思いままの生活ができるというのは大きなメリットです。それによって心のゆとりが生まれ、相手と会った時を大事にしようという思いが生まれます。

とにかく無理をしないことです。

離れていてもコミュニケーションを欠かさない、お互いのことを常に知っておく、そして同じことを楽しむ時間を少しでも多く作ること。
そうするうちに、当初壁だったこともいつかは無くなります。
そしたら晴れて同居し、別れなくって良かったねという日がきます。

どんな大きな問題があっても、
決して悩み過ぎないでくださいね。

どんな形でも、幸せになる方法はありますから。(*^^*)

40代以降のご夫婦の別居生活についても記事に書きました。よろしければどうぞ。
<『40代からの別居生活!そのメリットとデメリットは?』

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