今年の2月、千葉の義父が亡くなり、4月には仏教の様式にのっとり、四十九日(七七忌)の法要をしました。
自分としてはそこで一つ区切りがついたつもりでいます。正直、その後は生活も普通にしています。遊びにいったり、楽しいこともしています。
でも年末が近づくと・・・喪中はがき、出さなきゃ・・なんですよね?
お義父さんのことを忘れているわけではありませんが、正直ずっとお父さんのことを考えしんみりと暮らしているわけではありません。
年末になって急に「喪中ですから」ということになんだか違和感のようなものを感じます。そんな思いを持つのは私だけでしょうか。
喪中ってどういうものなのか、喪中にはなにをしたらいけないのか、と思いました。
喪中は宗教的な期間ではない
調べてあらためて知りましたが、<喪中は宗教上のものではないんですね。
いわゆる「忌中(きちゅう)」は宗教的なものとして、死後約50日あり、その間は祝い事、慶び事は全て避けるべきと言われています。まぁそういう気分にもなれないでしょうけど。
それが過ぎるといわゆる「忌明け」といい、喪中ということになります。でもこの期間は実は決まったものはないのです。「1年」といわれるのは、まさに「俗に」そう言われてきた、というレベルのものなのです。
本来、喪に服する気持ちは、自分が個人への思いをいつ整理できるか、というきわめて個人的なものです。
忌明けですぐ気持ちが切り替えられる人、その後3か月かかる人、半年、1年かかる人・・・
それぞれに自分の思いに区切りがつけられるまでを自分の「喪中」とする、それが喪中の本来の姿です。
そう思うと、ずっと普通に暮らしていて、年末になって突然「今喪中ですから」というのがとても奇妙なことのように思いますね。(一般的な慣例というのも大事ですが・・・)
喪中に何をしてはいけないのか
さて、では喪中にしてはいけないことは何でしょうか。
これは、特に決まっているわけではありません。一般に、<おめでたいこと、お祝い事はなるべく避ける、といわれています。しかし、忌中に比べるとその程度はぐっと下がります。
先ほども触れましたが、本来、個々の気持ちやけじめに関わることです。故人を偲びつつ、基本的には普通に生活するのがよいと思われます。
具体的には、例えば以下のような形になります。
- 結婚式への参加 ⇒ 問題ないが、喪中ということで断るのも可
- お中元、お歳暮 ⇒ お祝い事ではないのでもちろん問題ない。
※紅白の水引が気になればそういうものをはずす。喪中の方にあげるのも問題ありません。
- 旅行 ⇒ 特に問題ない
- お祭りへの参加⇒ 特に問題ないが、控えめにした方がよい
- 結婚式などお祝い事の主催、家の新築・増改築 ⇒ なるべくなら避ける
とはいえ、結婚はいろんな事情で伸ばせないこともあるし、家の増改築などもいろんな都合があるでしょう。忌中でなければ、ほとんどのことは問題はないという識者の意見もあります。
喪中の過ごし方は、一般的な慣習もあり、難しいところもあります。しかし、長期にわたって無理に喪に服する生活をするのも現実的ではありません。
<忌明けの50日が終わったら、あまりとらわれずに、堂々と日常生活を送られたらいいのではないかと思います。
喪中の初詣についてはこちらの記事もどうぞ
⇒「喪中の時は初詣に行ってはいけない?喪中のお正月はどう過ごす?」
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