広島以外の方でも、広島のお好み焼きに興味がある人なら『お好み村』の名前を聞いたことがある方は少なくないと思います。
お好み村は、広島の中心部・新天地にある、お好み焼き店がたくさん入ったビルです。
第二次大戦後の混乱の中から生まれた歴史とストーリーがある場所でもありますし、地元の人はもちろん、修学旅行の生徒さんや観光客の方も多く、観光スポットとしてもいつも賑わっています。
お好み焼き屋さんがたくさん入ったビルは他にも、同じく新天地の『お好み共和国』、広島駅前の『ひろしまお好み物語 駅前ひろば』などがありますが、お好み村はその先駆けと言えるものです。
地元では有名な場所ですが、他県の方にはどこにあるのかよくわからないということもあろうかと思います。
先日行って、あらためて写真も撮ってきましたので、JR広島駅からお好み村まで行くアクセス(行き方)を写真とともにお伝えしたいと思います。
JR広島駅からお好み村への概略図
最初に、お好み村とJR広島駅その他主要ポイントとの全体図をご覧ください。
各場所との位置関係はだいたいこんな感じで、最寄りの駅(電停)としては路面電車の「八丁堀」となります。
JR広島駅からお好み村へ行くには5つの方法が考えられます。
- 広島駅南口から路面電車で(八丁堀 下車)
- 広島駅北口からバス「めいぷるーぷ」で(八丁堀または新天地 下車)
- 広島駅南口バスターミナルから市内バスで(八丁堀 下車)
- タクシーで
- 徒歩で
それぞれ、お伝えしますね。
広島駅からお好み村へ 1 広島駅南口から路面電車で八丁堀へ
私としては、市内電車(路面電車)を使う方法が一番わかりやすいとは思います。
行き方ですが・・
まずJR広島駅の中央口改札からご説明します。
中央口改札を出ましたら南北自由通路がありますが、それを右(南)に行きます。「南口」という大きな表示があります。
現在広島駅の南口は大規模な再開発で長期工事中です。階段かエスカレーターで降りて、仮設通路を道なりに進んでください。※工事は2025年春までの予定
途中分かれ道がありますが「路面電車」の方面に行ってください。
突き当たりを左に行くと路面電車のホームです。
「八丁堀」には5番以外の全ての電車が止まります。「比治山下経由広島港行き」以外、宮島口行き、江波行き、八丁堀経由広島港行き、どれでもOKです。
6つ目の停留所「八丁堀」で下車です。広島駅から13分。大人220円、子ども(6歳以上12歳未満)110円です。
八丁堀の電停を降りてからの概略図を作ってみました。赤い線と矢印が徒歩のルートです。
以下、この赤い線のルートを写真でご説明します。
八丁堀で降りたら、横断歩道を南側に渡り、さらに西側に渡ります。渡ったところが福屋八丁堀本店です。
渡ったら左(南)に歩きます。
ここの大きい通りが「中央通り」です。ここを真っ直ぐ南に進みます。
パルコなどを過ぎて少し歩くとドン・キホーテがありますので、ここを右に曲がります。福屋からここまで3分くらいです。
曲がって間もなく、上に「お好み村」のサインがあります。このすぐ左側のビル(新天地ビル)がお好み村の入っている建物です。お好み村はここの2F・3F・4Fとなります。
到着しました。広島駅からトータルで20分程度です。
右側に階段がありますのでこれで2F・3F・4Fに上がってください。(入口にお店の名前も書いてあります)
もし階段が混んでいたら、エレベーターもあります。危険ですから無理に階段に並んだりしないでくださいね。
楽しんでください!
広島駅からお好み村へ 2 広島駅北口から周回バス「めいぷる〜ぷ」で 八丁堀または新天地下車
電車以外に、中国JRバスが運行しているバス「めいぷる〜ぷ」でも八丁堀に便利に行けます。
めいぷる〜ぷは広島駅から市内の主要観光地を周回している、観光の方向けのバスで、「グリーンルート」「オレンジルート」「レモンルート」の3つのルートがあります。その中でお好み村の近く(八丁堀または新天地)に停まるのは「グリーンルート」「オレンジルート」の二つとなります。
グリーンルートとオレンジルートをざっと図にしましたのでご覧ください。
めいぷるーぷを使ってお好み村に行くには3つの方法がありますのでそれぞれざっとご説明します。
2-1 広島駅から「グリーンルート」に乗って八丁堀下車
これが最も良いと思います。グリーンルートでは広島駅の次が八丁堀です。バス停は電車の八丁堀よりもやや東、三越の前になります(流川入口)。
バスが広島駅から7分、徒歩は電車の時と同じルートで約7分です。
なお、めいぷるーぷグリーンルートは広島駅発が大体30分おきなので、そこの待ち時間は計算に入れた方が良いと思います。
2-2 広島駅から「グリーンルート」に乗って新天地下車
少しでも歩きを少なくしたいということであれば、八丁堀でなく「新天地」バス停の方がだいぶ近いです。
ただ、地図を見ていただければわかりますが、グリーンルートは八丁堀から原爆ドームに向かい、平和記念公園をぐるっと回ってからまた中央通りの方に戻って、新天地に停まりますので、非常に大回りになります。
広島駅から原爆ドーム、平和記念公園に行って、それからお好み村、という流れなら良いと思いますが、直接だと無駄な時間が長いのがちょっとどうかなとは思います。
広島駅から新天地までが22分、徒歩は3分ほどです。
2-3 広島駅から「オレンジルート」に乗って八丁堀下車
「オレンジルート」も八丁堀に停まるのですが、広島駅から広島城を通り、原爆ドーム、平和記念資料館前を通って、また原爆ドームの近くを通って東に進んで紙屋町、八丁堀、という流れです。(地図をご覧ください)
そのため、広島駅から八丁堀まで23分かかります。(八丁堀のバス停は電車通りの北側になります)
ということで、これも先ほどと同じで、広島駅から原爆ドームや平和記念公園に行ってそこからお好み村に、というルートであれば十分便利です。
めいぷる〜ぷの広島駅の乗り場は
めいぷる〜ぷの広島駅の乗り場ですが、駅の北口になります。
広島駅の南北自由通路に1階に降りる大きな階段がありますので、そこを降ります。
1階に降りたところ。右にekieダイニングの入口、まっすぐ正面がバスのロータリーになっています。
バスのロータリーに出たすぐくらいのところが、めいぷる〜ぷの発着になっています。
めいぷる〜ぷは宮島は行きませんが、それ以外の広島市中心部の観光名所に行けますし、1乗車220円(大人)は他の市内バスと同じですが、400円(大人)で一日乗り放題にもなるのでお得だと思います。
- 1回乗車で、大人220円、小人(6歳以上、12歳未満)110円。※市内電車・市内バスと同額です。
- 1日乗車券は広島駅新幹線口2階のJR高速バスきっぷうりば、またはバス車内で売っています。料金400円(当日乗り放題)。
- 運行はグリーンルート・オレンジルートを合わせて、広島駅を朝9:00から夕方17:30まで(3月1日~10月31日の間は19:30まで)、時間にもよりますが30分おきくらいのイメージです。(時刻については公式サイトをご覧ください)
- 広島駅から八丁堀まで7分です。
中国ジェイアールバスの公式ホームページはこちら
広島駅からお好み村へ 3 広島駅南口バスターミナルから市内バスで(八丁堀 下車)
路面電車か循環バスがわかりやすいとは思いますが、通常の市内バスでももちろん行けます。
南口バスターミナルは、1で書いた南口仮設通路の突き当たりを、右側です。(路面電車の逆)
バスターミナルはこんな感じです。路線がたくさんあり、乗る場所が違うので、行き先をよく確認の上ご乗車ください。
広島バス
[21号] 宇品線(広島港方面)
[22号] 横川線(三滝・大芝方面)
[24号] 吉島線(吉島病院方面)
[25号] 草津線(井口方面)
[26号] 旭町線(旭町方面)
[27号] 中山線(戸坂方面)
[29号] 深川線(深川方面)
広島電鉄
[3号線] (観音マリーナホップ方面)
[102号線] (エキまちループ線)
[302号線] (まちのわループ線)
など
広島駅から 6分、八丁堀で下車。料金 220円(片道)
乗り場:南口バスターミナル
広島駅からお好み村へ 4 タクシーで行く方法
もちろんJR広島駅からタクシーで、というパターンもあります。ご家族や小グループならこれもいいですね。
南口・北口ともタクシー乗り場がありますが、南口は現在工事中のため仮乗り場で、待ちの車も2台と少ないので、北口のタクシー乗り場の方が良いかと思います。北口乗り場は、めいぷる〜ぷの乗り場の少し先(西)、ホテルグランヴィアの前にあります。
2023年6/26改定があり、広島市内で、普通車・初乗り1500mまで750円/以後264mごとに80円です。
タクシー乗り場からお好み村まで約1.5kmなので、微妙ですが800円前後という感じでしょうか。
時間は6、7分です。
広島駅から平和公園へ 5 広島の町を見ながらゆっくり徒歩で!
足が健康な方、ということにはなりますが、広島市内の風景を楽しみながら、徒歩で行ってみるというのも心地よいものです。
広島駅からの距離は1.5kmくらい。時間は歩くスピード次第ですが、25〜30分くらいかなと思います。
歩くとすれば、路面電車の軌道に沿って行くのがいちばんわかりやすいですが、少し裏道を通っても、中央通りを目指せば大丈夫です。
Googleマップを入れておきますのでご利用ください。
お好み村の基礎知識
最後に、お好み村について基礎知識的なことを少し書いておきますね。
現在のお店一覧
2023年8月現在、出店しているのは以下の合計23店舗です。
2F
- てつ
- 山ちゃん
- 焼道楽
- さらしな
- 文ちゃん
- ちぃちゃん
- 桃太郎
- 八昌 計8店
3F
- 水軍
- てっ平
- かずちゃん
- たけのこ
- ひろちゃん
- ロン
- 一絆
- 将ちゃん 計8店
4F
- かえるっ亭
- ええがい
- 祿
- 大丸堂
- 八戒
- 厳島
- あとむ 計7店
※今後変わったりすることがありますがご了承ください。
お好み村の歴史(関連含む)
- 昭和20年(1945)終戦。広島は原爆によって壊滅状態。
- 昭和25年(1950)中央通りにお好み焼きやラーメンの屋台群が発生する。これがお好み村のルーツとも。
- 昭和32年(1957)屋台が西新天地広場と東新天地広場に移動する(50軒近く)。
- 昭和40年(1965)西新天地広場・東新天地広場が公園として整備されることになり、屋台は立ち退きを命ぜられる。その中で移転先を見つけられなかった14店舗が、広島市との妥協案でこの年12月にお好み村を設立する。
- 昭和42年(1967)2階建プレハブとしてオープン (260㎡/14店)。徐々に観光名所になっていく。
- 平成2年(1990)11月建物の老朽化等により一時閉鎖。仮店舗での営業に移る。
- 平成4年(1992)1月 現在のビル(新天地プラザ)として再オープン(1000㎡/27店)
- 平成13年(2001)お好み共和国ひろしま村 2001年にオープン(4店)
- 平成18年(2006)10月、ひろしまお好み物語 駅前ひろばがオープン(400坪の1フロア/13店)
以下、お好み村の公式サイトから引用させていただきます。
戦後、広島市中心部の新天地広場に集まった50件ものお好み焼きの屋台には、町の復興にかける熱気と人情があふれていました。お好み焼を中心に活気づくこの風景を見た作家のきだみのるさんが、「まるでお好み村みたいだね」とおっしゃったのが「お好み村」の名前の由来です。
お好み村 公式サイト
昭和38年に広場が公園になった時に屋台は立ち退きとなり、公園前に造られた2階建てのプレハブ風店舗「お好み村」の知名度は全国的なものとなり、カープを応援する地元の方はもちろん、全国から訪れる修学旅行の生徒さんや一般の旅行客などで賑わう広島の名所となりました。平成4年に高層ビルに生まれ変わった「お好み村」は、今も生まれた当時と変わることのない味と活気、親しみやすい雰囲気で皆様のお越しをお待ちしています。
広島風お好み焼の歴史
こちらもお好み村の公式サイトから引用させていただきます。
お好み村の歴史広島風・お好み焼の歴史広島名物・お好み焼の始まりは、戦前に庶民の間で親しまれた「一銭洋食」。小麦粉を水で溶き、ネギや干エビ、紅ショウガなどを入れて焼いたもので、町のお菓子屋さんなどで気軽に食べられる「おやつ」のような存在でした。食事として食べられるようになったのは、戦後のこと。新天地広場をはじめ、市内一円の屋台や自宅の一部を使ったおかみさん一人の店などでは、栄養不足を補うために、具としてキャベツや卵、魚介類、そば、うどんを入れるなど工夫を重ね、今の広島風お好み焼が誕生しました。
お好み村 公式サイト
まとめ
間違いなく広島のお好み焼きの歴史の1ページと言える『お好み村』。私は以前の2階建てプレハブだった頃から行っています。ここしばらくご無沙汰してしまっていますが、記事を書いてぜひまた行きたいと思いました。
広島の方にも他県の方にも、ぜひとも多くの方に行ってみていただきたいと思います。
広島のお好み焼き、美味しいですよ!どうぞ楽しんでください!
広島のお好み焼きについて、よろしければこちらの記事もどうぞ。
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