「QRコード」って、今はよく見るこれ ↓ですよね。
だいぶ前ですが、初めて見た時にはそれこそ(何じゃこれ??)と思いました(笑)。
ですが今や本当に普通にあちこちで見ますし、自分でも使うようになりました。
QRコードを使って、自分のブログやホームページにどのくらいの人が来てくれたか知る・・いわゆる「アクセス解析」をしよう、って話です。
実は仕事でそれを調べる必要があって、今回いろいろと調べてみました。ご自分のお店を経営されている方が、チラシにお店のホームページへのQRコードを印刷し、そこからお客様に来ていただこうというのは今は本当に普通のことになりました。
そんな方にとってQRコードの効果を調べる助けになるといいなと思い、書いてみます。
※「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
QRコードでアクセス解析ができる理由
最初に、予備知識として、QRコードを使ってアクセス数を知る(アクセス解析)ことができる理由をなるべく簡単に書いてみます。
QRコードは、あの小さな点々の中に、そこから飛んでいく先のURLが埋め込まれているわけですが、もちろんただ読み込むだけではそこに飛ぶだけでアクセスの数はわかりません。
ざっとですが、こんな感じの流れになります。
QRコードを発行する時に、該当のURLを「短縮URL」という短くしたものに変換する
↓
サービス会社にはこの「短縮URL」の読み取り数を計測するシステムがあるので、
1回読み取られると、サービス会社にも1回のアクセスがカウントされる
↓
読み取った人は、短縮コード経由で本来のURLに転送される(これを「リダイレクト」といいます)
非常にざっくりした説明ですが、概ねそんな感じです。
アクセス数を知ろうとしたら「短縮URL」に置き換えないといけないというのがポイントです。
アクセス解析からわかることは各サービスによって少し異なります。
QRコードでアクセス解析が無料でできるツール(サイト)は3つ
さて、本題の「無料で使えるツール」ですが、私が調べた限り、2020年9月現在、3つのツール(サイト)がありました。
- QRのススメ
- クルクルマネジャー
- Googleアナリティクス
です。以下、それぞれご説明します。
1. QRのススメ
ホームページはこちら⇒ https://qr.quel.jp
「QRのススメ」は株式会社インフォリオが提供しているサービスです。後で触れますが有料版のサービスもあります。
トップページはこんな感じ。(パソコンでもスマホでも同様です)
サービスの概要
解析についてはシンプルで「日毎のアクセス数のみ」の集計です。
それも、無料版では30日間しか保存されないので、長期に渡って使いたい場合は厳しいです。
解析用のQRコードの作成ページはこちら。ここで作成したものは毎日のアクセス数がわかります。
「集計を表示」をクリック(タップ)すると、こんな感じの棒グラフで表示があります。
また、ここの大きな特徴として、解析とは直接関係ないのですが「いろいろな用途のQRコード作成」が充実していることが挙げられます。
- 「通常のURL」一般的な、指定のURLに飛ぶもの
- 「メール作成用 QRコード」メールの宛先と件名・本文をQRコードから自動セットできる。定型メールなどに便利
- 「自由テキスト QRコード」270字までの任意の文章を表示できる
- 「アドレス帳に登録 QRコード」読み取ることで自動的にスマホの住所録に名前やふりがな、電話番号などが登録できる
- 「アイコン・文字入りQRコード」中央にカラフルな絵や文字の入ったQRコードが作れます
- 「可変QRコード」後でURLを変えることが可能なQRコード
- 「おまとめQR」2つ以上のURLを一つにまとめたQRコード
- 「地図QR」地図が表示するQRコード
- 「端末振り分けQRコード」iPhoneとAndroidなどでURLを分けて自動的に振り分けてくれるQRコード
など、多彩なQRコードが作成できます。
経由する画面に簡単なタイトルやメッセージを入れることもできます。
『有料版』について
この記事の意図とは少しずれますが、「QRのススメ」には上位版として有料の「スマートQR」というツール(サイト)があるので少し触れておきますね。
有料版と無料版の違いですが
いろいろあるのですが、主だったところでは・・
- 「メール起動QR」「地図QR」「可変QR」「おまとめQR」では、無料版ではモバイル画面に広告が表示されるが、有料版では無い
- 全てのQRコードで、日別・月別・リンク別のアクセス数がチェックできる
- 作成したQRコードをサイトで一元管理できる
- アクセスデータは全て保存され、会員である限りいつでも見られる
- 提供会社のサポートが受けられる
などです。
料金は、アクセス数などにより3つのレベルがありますが、最も安い「ベーシックプラン」で1年38,000円、QRリンク数100まで、アクセス総数3万回までです。10日間の無料お試しもできます(QRリンク数3まで、アクセス総数100まで)
「QRのススメ」私の感想
無料だと、調べられる項目が単純なアクセス回数のみなのと、30日以上保存できないなどのところがちょっと残念かと思いました。
ですが、いろいろな種類のQRコードが作れるのはとても興味深く、アイデア次第でいろいろな展開が考えられます。
アクセスの集計は日々のものだけでよくて、QRのいろいろな活用を考えたい人には良いサイトだと思います。
有料版にすると使い勝手がグッと広がりそうですが、月々3000円ちょっとかかりますから、それをどう考えるかですね。
2. クルクルマネージャー
ホームページはこちら⇒ https://m.qrqrq.com
「クルクルマネージャー」はアララ株式会社と株式会社デンソーウェーブが提供しているサービスです。このデンソーウェーブは、元々このQRコードのシステムを開発した会社です。
トップページはこんな感じです。(パソコンでもスマホでも同様です)
こちらは先の「QRのススメ」と比べると、アクセス解析のみに特化している感じで、シンプルです。
クルクルマネジャーのサイトで「URL」か「テキスト」を選び入力して「作成」でQRコードが生成されます。
「URL」を選べば通常の、任意のサイトに飛ぶリンクに、「テキスト」を選べば任意のメッセージが表示されます。
QRコードの作成時に「アクセス解析」をONにしておけば、「アクセス解析URL」が表示され、それを見ることでアクセスデータを見ることができます。
作ったQRコードは一覧の形で見ることができます。
クルクルマネジャーは登録なしでも使えますが、長く使うなら、アカウントを登録するのが必須です。
登録はメールアドレスとパスワードを決めるだけでできます。登録するとマイページ的なものができ、そこで現在作成しているQRコードを全部一覧で見ることができます。それぞれの欄から「読み取りログ」をクリックすることで、現在のアクセス数やユーザー数が表示され、グラフも表示されます。
画像を見ていただければわかりますが、ここでは
- アクセス数/クルクルアプリ経由
- アクセス数/クルクルアプリ以外のもの
- ユニークユーザー(アクセスした人数)
が数字で表示され、下に
- 読み取りされた地域
が表示されます。
※「クルクルアプリ」というのはクルクルマネージャーから出ているスマホ用スキャンアプリです
アクセス数はグラフの形で
- 本日(今日のアクセスを時間別に)
- 週(1週間の各日の表示)
- 月(今月1か月の各日の表示)
- 全期間(QRの作成日から現在までの表示)
- 期間指定(カレンダーを使って、任意の期間での各日の表示)
の5種類が表示されます。
一目でわかるので感覚的にもわかりやすいです。
なお、「読取された場所」については、私は広島県からアクセスしたのですが、なぜか東京新宿区や長岡京市となっていて、データとしては使えないと思いました。読み取り場所の特定って難しいんですかね・・・。
「クルクルマネージャー」私の感想
「QRのススメ」よりも調べられる項目が多いですし、グラフ表示もありがたいです。場所が変だったのはマイナスですが、無料の解析ツールとしてはなかなか良いと思いました。
先ほど少し触れた「クルクルアプリ」について少しご紹介します。
「クルクルアプリ」はクルクルマネージャーから出ている、QRコードをスキャンするアプリです。今はスマホの標準機能でQRコードが読み取れますから、スキャン専用アプリって要らなくなりましたけどね。
このアプリは他のアプリと同様、iPhoneならAppStore、AndroidならGooglePlayからダウンロードできます。無料です。
使った感覚としては、スキャンはまずまず速いと思います。また、スマホのカメラで読み取ると、一度行先のURLが表示され、それをクリック(タップ)する必要があるのですが、これで読み取ると自動的に行先のページが開きます。これは便利です。
あと、
- QRコードが「テキストQR」であれば、即座にテキストが表示され、コピーもすぐできる
- このアプリの中でQRコードを作ることができる
- 読み取りや作成の履歴を見られる
- YouTubeなどのお気に入りチャンネルを登録して、お得なクーポンやお得情報をゲットできる
などのメリットがあります。
ただ、先ほども言いましたが、QRスキャンアプリ自体が存在意義が薄くなっているな、とは感じるところです。
3. Googleアナリティクス
最後にご紹介するのは「Googleアナリティクス」を使う方法です。
Googleアナリティクスはインターネットで仕事をする人には定番のもので、私も使っています。
ただ・・・設定が少し難しく、慣れていない方にはハードルが高いと言えそうです。
解析結果の画面はこんな感じ。左に「ユーザー」「行動」「集客」などの文字が見えますが、ここからいろいろな項目のデータを見ることができます。
細かく書こうと思うとそれだけで1記事必要となりますので、ここでは簡単に触れるだけにしますが
- Googleのアカウントがなければまずそこから、そしてGoogleアナリティクスが初めてならその登録をする
- ご自分のサイトを登録する
1.2については、Xサーバーという会社の説明記事をご紹介しておきます⇒こちら
- アクセス数を知りたいページのURLから「アクセス解析用のURL」を作る
Googleの「URL生成ツール」にアクセスする。
出来上がったURLからQRコードを作ります。上記の「QRのススメ」でも作れます。
- 4.生成したURLのGoogleアナリティクスのページを開き「参照元/メディア」を調べる
というような流れになります。ちょっと難しいですよね。時間を見てここの部分の解説記事も作りたいと思います。
3つのツールを使ってみた私の感想
使いやすさと解析できる項目数から言って、アクセス数を調べることが中心であれば「クルクルマネージャー」が一番かな、と思います。
グラフ表示するのもわかりやすくて嬉しいです。
「QRのススメ」は短い期間のイベントの集計などで保存の必要もなければ、シンプルですし良いと思います。
それと、いろいろなQRコードが作れるので、アンケートをとったり、メッセージを送ったり、いろんな活用法が展開できそうです。
「Googleアナリティクス」は正直、難しい面があるのであまりお勧めしませんが、本格的な解析データが取れますから、技術的なことが億劫でない方や本格的な解析をしたい人にはお勧めできます。
なお、「QRのススメ」「クルクルマネージャー」は自分のサイトはもちろん、知りあいのサイトでも、QRからの流入数を知ることができますが、「Googleアナリティクス」は、基本的に自分のサイトのアクセスを調べるツールなので難しいです。転送させることでできなくもないのですが、技術的なハードルが高くなります。
まとめ
QRコードというのはこれからもっともっと身近になると思います。いろいろなQRコードも作れるようになってきたので、小さいお店の集客にもどんどん使っていけます。ぜひトライしてみてください。
余談ですが、この3つの他に、もう一つ、無料でQRコードのアクセス解析ができるサイトがありました。そこはグラフも多彩で、すごくいい感じだったのですが、現在サービスがストップしているようでした。残念です。
こういう解析サービスの運営には費用も手間も相当にかかるのでしょうが、今後ぜひ、サービスが増えてくれることを期待しています。
QRコードとそのアクセス解析を上手く使って、あなたのお店がより繁栄されますように!
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